Kurochu's LOG

人々の生活になくてはならないブログになることを目指して毎日更新

Kurochu's LOG

【解説】メガバンク(三菱UFJ/三井住友/みずほFG)の株価が急落してる今、買っていいのか真剣に考えてみた

↓スポンサーリンク↓

株式投資にお勧めの証券会社Top3
↓大手ネット証券の代表格↓
NISA口座にも対応【DMM.com証券】
↓業界最安値水準の取引コスト↓

こんにちは、Kurochuです( ^ω^ )

最近、在宅勤務中に日本株の値動きが気になって、全く集中できていない新入社員のKurochuです(笑)

コロナが蔓延するにつれ、世界中の株式市場が暴落しています。これをチャンスと見た個人投資家が、我先にと証券会社に口座を開設しているというニュースも見たことがあるので、私のようになっている人々は少なくないだろうと思います。

そんな中、大手銀行の株価が良い感じに下落し、2020/4/30時点の配当利回りも6%近く(三菱:5.88%、三井住友:6.5%、みずほ:6.06%)になっています。かなり魅力的な水準になっており、銀行株を買おうと考えている人もいると思うので、Kurochuなりに考察してみようと思います。

↓↓関連するブログ記事はこちら↓↓ 

はじめに

まずは、現時点でのメガバンクの株価がいくらなのかを見てみましょう。

三菱UFJフィナンシャル・グループ

f:id:kinnikongu11:20200429203036p:plain

2016年頃から株価が急落していますが、これは中国の株式市場が急落したことに伴うものです。2017年からは、600円〜800円のボックスに入っているようにも見えますが、それ以降の株価は振るわず、2020年のコロナショックで400円台にまで急落しています。5年前の株価からの下落率は-49.5%でした。

三井住友フィナンシャルグループ

f:id:kinnikongu11:20200429205541p:plain

三井住友フィナンシャルグループも、2016年頃に株価が急落していますが、これは中国の株式市場が急落したことに伴うものです。2017年からは、4,000円〜5,000円のボックスに入っているようにも見えますが、それ以降の株価は横ばい、2020年のコロナショックで2,000円台にまで急落。コロナショックで1,000円以上も株価が下落してしまっています。5年前の株価からの下落率は-46.4%でした。

みずほフィナンシャルグループ

f:id:kinnikongu11:20200429215453p:plain

みずほフィナンシャルグループは上記二行の横ばい傾向とは異なり、5年前から一貫して下落傾向が続いています。銀行内部のゴタゴタ、システム界のサクラダファミリアとまで言われた基幹業務システム更新遅れ、メガバンク内で圧倒的に低い生産性など、数々の問題が噴出していることが、株価の下押し圧力になっているようです。5年前の株価からの下落率は-45.1%でした。

メガバンクの重要な経営指標を比べてみた

Kurochuは、売上高成長率(売上高が前年と比べてどれくらい伸びているか)と純利益率株式投資の際に見るべき最低限の経営指標だと考えています。そのため、ここでは各メガバンクをそれらの経営指標で比較していこうと思います。

メガバンク三行の売上高比較

f:id:kinnikongu11:20200429235048p:plain

三菱UFJファイナンシャル・グループの売上高が頭ひとつ飛び抜けていますね。それに比べてみずほファイナンシャルグループはいまひとつな感じです。

しかし、上のグラフでは、私が重要指標だと考えている『売上高成長率』がいまいち見えて来ないので、過去5年間の売上高の年平均成長率(CAGR)を算出してみました↓↓

f:id:kinnikongu11:20200430002512p:plain

驚いた方も多いのではないでしょうか?売り上げ規模で劣るとされてきたみずほファイナンシャルグループの売上高CAGRがメガバンク三行の中で最も高かったのです!!将来的には、三井住友や三菱UFJを凌ぐ日がやってくるのかもしれませんね。

メガバンク三行の純利益率比較

続いて純利益率を比較してみようと思います。純利益率とは、大まかに言えば、その会社が売上高の何%を純利益として計上できているのかを測る指標です。つまり、対象会社の経営効率を知ることができるのです。それがこちら↓↓↓

f:id:kinnikongu11:20200430003256p:plain

全体的に言えることですが、三行とも純利益率が年々下がっていますね。近年の量的緩和政策による低金利が悪影響を及ぼしているのだと思われます。ですが、それでも10%以上の純利益率を保てているので、まだ日本企業の中では良い方かも知れません。

それ以外に、2019年のみずほフィナンシャルグループの純利益率が異常なほど落ち込んでいることが分かります。これは、同行の基盤システム統合にかかった費用(約7,000億円!!)を2019年度に全て計上したためです。本来であれば、10年程度をかけて徐々に減価償却するはずでしたが、一気に償却し、次年度からすっきりした気分で事業を再始動するつもりだったと発表されています。この姿勢は個人的にかなり好きです(笑)

個人的に驚いたのですが、みずほフィナンシャルグループの純利益率が思ったよりも高かったです。2015年〜2018年まで最も高い純利益率を上げていたのは意外にもみずほフィナンシャルグループでした(2019年はシステム改修費等の特殊要因があったので除きます)。巷では、「メガバンク陥落の危機」「りそな銀行にすら劣る収益力」などと言われていますが、少し違った側面が見えてきましたね。

売上高の成長率が最も高く、2019年の特殊要因を除くと最も高い純利益率を出しているみずほフィナンシャルグループが一番有望のように思われます(Kurochu個人の見解)。

メガバンク(銀行業界)の将来性

これまでは、メガバンクの価値をテクニカルな面から比較してきましたが、ここからは銀行業界の将来性について考察してみようと思います。「将来性」は株価に大きく影響するので、検討しなければいけません。

現代では、資本主義社会が進行するにつれ、銀行以上に資本(お金)を蓄える企業が出てきています。例を挙げるとすれば、トヨタ自動車などです。トヨタグループに属する企業や、トヨタ自動車の下請け企業などに対して、貸付や資金的なサポートを提供しており、一部からは『トヨタ銀行』とまで言われています。

また、資本主義社会進行の別側面として、市場の寡占化が進行しています。今から自動車の会社を設立しようと考えるひとが今の世の中にいるでしょうか?イーロン・マスク等の天才ビジネスマンを除いてそんな人はいません。トヨタ、ホンダ、マツダ等の巨大自動車会社が既に存在しており、今から初めても太刀打ちできないとみんなが考えてしまうからです。このようにして、旧来の企業は内部留保をたっぷり貯め込み新規で事業を起こす需要は減退しているため、結果的に銀行への資金需要はどんどん消失しています。

さらに、Paypay、Line Pay、メルペイ、楽天Payなど、IT企業が金融事業に進出する例が増えてきているのも銀行にとっては悪影響です。特に、キャッシュレス化が進行すればするほど、人々が現金を使わなくなるので、銀行を介さない取引や決済が増加していきます。今までは、誰かに送金する場合、銀行のATMまで行き、送金手数料を払っていました。それが今では、Paypay等のアプリ上で完結してしまうのです。しかも手数料無料で。

人々に「資金移動=手数料がかからない(無料)」という概念が根づけば根付くほど、手数料を取る銀行から人々は遠ざかっていくでしょう。今後、口座維持手数料を導入するという話もあるので、それが実現すれば利用者がさらに離れることは必至です。

「金利が稼げる法人」「手数料が稼げる個人」双方の需要が確実に減少していくので、はっきり言って銀行の前途はかなり暗いです。。。

メガバンクに今後期待される事

今までは、単にお金を貸していれば良かった銀行でしたが、資金需要が減少しているため、今後は金融面でのサポート以外にコンサル業務等も並行して行い、需要やビジネスを自ら創出・提案していく必要があります。ですが、中途半端なコンサル知識しか持たない銀行社員も多く、かなり難しいと思います。Kurochu自身もあるメガバンクさんと一緒にお仕事をしましたが、会議にゾロゾロと行員を連れてくるも、誰も発言せず、ただその場にいることしかできない、というような社員を何人も見てきました。

既に三行全てのメガバンクが、行員の大幅な削減計画を発表し、実行に移し始めているので、危機感を持って動き始めたことが分かります。これからの逆転に期待したいですね。

おわりに

いかがでしたでしょうか??

今回はKurochuらしくない、かなり本気の解説を展開してしまいました。既に文字数も3,000字オーバーと、目標にしていた2,000文字を大幅に超過しております(笑)

今回の解説が、今からメガバンクの株を買おうとしている人々のお役に立てれば嬉しいです!!

最後までお読みいただきありがとうございましたm(_ _)m

株式投資にお勧めの証券会社Top3
↓大手ネット証券の代表格↓
NISA口座にも対応【DMM.com証券】
↓業界最安値水準の取引コスト↓